虎嘯岩地区(こしょうがん)
虎啸岩地区 / HuXiaoYan / フーシャオイェン
虎嘯岩は山南の武夷山二曲溪谷の南に位置している。切り立った岩壁が四方にそびえ立ち、雲間に高く、一線天の北側に巻きついているようだ。かつて仙人がその上を吼える虎に乗って上ったという伝説からその名がついた。実は“吼える虎”の声というのは、その岩の洞窟から来ている。山風が洞窟の入り口から吹き抜けて、まるで虎が吼えているようにその音は谷間に伝わり、山々を震撼させる。
九曲溪二曲溪の南にある“境台”のそばから、石橋を渡り、田んぼのあぜ道を通り抜け、小さな峰を登ると、虎嘯岩の下にたどり着ける。岩壁には“虎溪灵洞”という四字が刻まれている。虎嘯岩の上には虎嘯庵があり、その傍らには駐真洞があって、まるで幼児がやあやあと言葉を学び始めるかのように湧き出た語児泉という泉がある。その水は甘く澄んでおり、長きにわたり高く評価されている。片側の険しい崖に、天成禅院がある。その付近には虎嘯八景――白蓮渡、集雲関、坡仙帯、普門兜、法雨悬河、語児泉、不浪舟、賓曦洞があり、その周囲にはさらに兜鍪峰、大小観音岩、獅子峰、駐真洞や巨大岩に彫られた観音佛、香炉など景色の優れた名所がある。
禅院から北へ進み、岩のうしろを回って、茶坡を下ると、すぐに頂上へ続く道に出る。それは崖を掘って作った一本の石段の道で、高く険しくスリル満点である。それはまた接笋峰の“竜の背骨”、“鶏の胸”に並ぶとも決して劣らない。さらに頂上には、大王峰にある投竜洞のような一本の深く奥が見えない亀裂が走っている。その間に橋が架かっているが、左右に寄りかかるところはなく、人は命がけで渡ることから、石壁には“定命橋”という三文字が刻まれている。
虎嘯岩は泉と石の趣を有しているだけではなく、さらに“渓谷が深いと潜みやすく、狭く険しいと守りに適している”ので軍隊の駐屯場所としても功を奏していた。
| 一線天 | 霊岩 | 楼閣岩 |

