杜甫草堂(とほそうどう)
杜甫草堂 / DuFuCaoTang / ドゥーフーツァオタン
中国の詩人として有名な杜甫(712-770)は、字(あざな)を子美といい、「詩聖」と呼ばれる。杜甫草堂は杜甫の故居で、「安史の乱」後、唐の乾元2(749)年、杜甫が困苦し一家離散して成都に着き、友人の援助を得て、成都の西の浣花渓のほとりに建てたもの。杜甫はここに約4年居住し、240首あまりの詩を詠んだ。『春夜喜雨』『茅屋為秋風所破歌』などは、ここで詠まれたもの。この偉大な詩人をたたえるため、北宋以来、故居を公園とし祠が建てられた。杜甫が住んでいた草堂は早くになくなった。現在の草堂は、のちに杜甫をたたえるために建てられ公園となったもの。公園の面積は約20haで、梅園や楠林があり、また千年ものの青竹が植えられている。
「大廟」には杜甫堂全景の水墨画と杜甫の生前の説明文がかかっている。「詩史堂」には杜甫が詩を詠んでいる様子を像にしたものが設置され、壁には、杜甫の像の拓本や木刻版や杜甫をたたえた句がかかる。両側の陳列室には近代書画家による杜甫をたたえる作品が展示される。「工部祠」には杜甫の像、明清の石刻像や「少陵草堂図」の碑刻が飾られ、後に四川で役人となった宋代の詩人、黄庭賢と陸遊の像もここに飾られている。「工部祠」の左側にある「草堂書屋」と右側にある「恰愛航軒」には、宋代以来の杜甫の古書や各国語に翻訳されたものが展示されている。
杜甫草堂は渓流と竹林に囲まれた特色ある園林で、現在は全国重要文化保護財に指定されている。

