洪椿坪(こうちんへい)
洪椿坪 / HongChunPing / ホンチュンピン
天池峰下海抜1120mの山腹に位置する。明代に楚山大師に創建され、1790年(清の乾隆55年)に峨雲梯師により再建された。寺院の周囲にチャンチン(香椿)の古木があるためこの名がついた。寺は東北に向かって建てられており、山門、観音殿、大雄殿、普賢殿の順に並んでいる。
洪椿平の周囲には古木が林立し、峨眉の群峰が一望できる絶景の地。炎暑の季節でも早朝には濃霧で衣服が湿ることから「洪椿暁雨」と名づけられ、峨眉山の十大景勝地のひとつに数えられている。唐代の詩人・王維が「山行元無雨 空翠湿人」(山中には雨など降っていないのに 空気中の水滴が人を濡らす)と詠んだ場所が即ちこの場所。山門にも「洪椿暁雨」の扁額が掛けられている。
境内には清の乾隆年間に作られた「正明司碑」があり、中国語とチベット語で仏教徒が峨眉山を崇拝するにいたった顛末がかかれている。四川に残る中国語・チベット語併記の木製碑文としては唯一のものだという。また「七方千仏蓮灯」は清末に造られた高さ2m、直径1mの燭台で、数百の仏像が精巧に掘り込まれている。その他にも寺院には明代の破山や海瑞、清代の張問陶、近代の徐悲鴻などの書画が残されている。
この地から仙峰寺までの登り15キロには7000以上の石段があり、清音閣まで下り6キロには3000以上の石段がある。

