虎跳峡(こちょうきょう)
虎跳峡 / HuTiaoXia / フーティアオシャー
虎跳峡は中甸の南東部にあり、香格里拉からは105キロの距離。その長さは20キロ、落差は213m。上虎跳、中虎跳、下虎跳の三つに分けられ、あわせて18の難所がある。最も狭い部分は幅30m余りしかない。峡谷の入り口の海抜は1800m、海抜の高低差は3900m余り。
虎跳峡は世界でも有名な大峡谷で、虎跳峡鎮から河に沿って哈巴雪山山麓を下って行くと虎跳峡に入る。虎跳峡鎮からは9キロの距離で、峡谷全体で最も狭い箇所。その幅はわずか30m余りで、まるで石の門をくぐっているようだ。河の真中に13mほどの高さの岩(すなわち虎跳石)がある。伝説では虎がこの岩を利用して、この峡谷を飛び越えたという。河の水が岩にぶつかり、大きな音が峡谷に響いている。詩人の孫髯翁もこの様子を詩にしている。
虎跳峡をそのまま北上し、永勝村を通り過ぎればすぐに中虎跳に至る。ここは両岸を切り立った崖に囲まれていて、河の水はこの5キロほどの距離で100mの落差を流れ下る。川の中には暗礁が立ち並び、交錯している。このあたりは「満天星」と呼ばれ、河の激流は暗礁の間をあっちにぶつかり、こっちにぶつかりしながら流れるため、河の上は霧がかかったように煙っている。金沙江はここで、荒れ狂う龍のような様相を呈す。
「満天星」を通り過ぎてでこぼこ道を進むと哈巴山の中腹に「観音瀑」と呼ばれる滝がある。滝の傍らに観音像に似た峰がそびえ立っていることからこう呼ばれている。水滴が風に乗って頬に当たり、虎跳峡観光に花を添える。
観音瀑からそう遠くない、なだらかな山の斜面に核桃園(核桃とは胡桃の意)という小さな村落がある。家々の周りにある大きな胡桃の木と民家が深い緑の中でお互いを引き立てあっている。ここの民家の建物の多くは石の板で覆って屋根にしている。虎跳峡を訪れる観光客はよくこのような山村に宿をとるのだが、河を吹く風と水音で日常から離れた一種独特な感覚になる。
核桃園村を出て広い山道を3キロほど行くと下虎跳に着く。ここの地形は広くなっていて、近くには峡谷、遠くには山が望める。ここに足を止めて周りを眺めると、玉龍雪山や哈巴雪山の峰が重なり合い、美しい景色を堪能できる。
でこぼこした山道の、下虎跳から遠くないところに、真っ直ぐで平らな光沢のある石の板が現れる。虎跳峡で有名な難所で、「滑石板」と呼ばれている。石の板の幅は300mあまり、85度の傾斜で峡谷の底から哈巴山の中腹まで伸びている。石の表面はつるつると平らで、草一本生えていない。もし足を滑らせると、一気に河まで滑り落ちてしまう。昔の人はこの道を見て「鬼門関」と呼んでいた。

