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藏経殿(ぞうきょうでん)

藏经殿 / CangJingDian / ツァンジンディエン

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蔵経殿は鐘楼の東南にあり、清朝順治16年に建設された。その内部には宋朝以来の歴代の皇帝から賜った各種経書とさらに本殿の刻印の経書が合わせて20346冊納められ、十二個の戸棚に保管されている。その中には清朝康煕帝から乾隆帝までに賜った『明朝南蔵』、『明朝北蔵』、『明朝梵本』、『書本蔵』、『日本叙蔵』、および『薬師経』など数千部に及ぶ経書がある。
 
ここにはまた、血で書かれた経書557冊も納められている。これは湧泉寺“三大宝物”の一つである。これら血で書かれた経書には清朝光諸年間に、華能和尚が腕を刺した血で、仏教信者・王谷が楷書した『大乗般若波羅密真経』、また定慧大師の血で、克定が書いた『佛説四十二章経』などの経書がある。鮮血で書き上げる数百冊ものお経には、長い時間と大量の血が必要である。これには書く人が長期にわたり塩を口にしないということが必要となる。そうすることで書くとき血が早く凝固しにくくなるのである。これらのお経の中で、一部分真っ赤に現れたのは、血の中に朱砂を調合したためで、一部分のどす黒く現れたのは朱砂不足のためである。数百冊のお経を血で書いたことは、書いた人の敬虔非凡な気力がよく現れている。
 
『華厳疏論纂要』は120巻から成る本で、清朝康煕7年に湧泉寺の住職・道霈が、唐朝で十年という歳月をかけた古代仏教学著作『華厳疎鈔』、『華厳経論』を基礎にして再度削除、要約して改定したもので、中国仏教学の代表著作の一つで、世にも珍しい宝である。その後弘一法師はその中の十二部を複製出版し、日本の各大禅寺院に分贈した。湧泉寺はかつては中国の仏学著作出版機構であって、現在に至るまでなお各種の著作、仏像、書道の木版があわせて11375枚保存されており、その彫刻の技術は謹厳で、まったく手をぬいていない。このことからこの蔵殿は世の人に“仏教経典を収めた古代書物の宝窟”と称されている。木版と血で書かれた経書はまた鎮寺の宝とされている。蔵経殿内の舎利塔の中には舎利玉と霊牙が保存されている。

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